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【流浪の月】僕はこの本でじんわりと傷つきました【書評】

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こんにちは。mochioです。

凪良ゆうの「流浪の月」を読了しましたので、感想を書いていきます。

最後は明るく締められましたが、じんわりと心をえぐられるつらい本でした。

目次

「流浪の月」の概要

流浪の月」は2019年8月に発売された小説で、2020年本屋大賞に受賞された作品です。

本屋大賞とは : 一年の間、書店員自身が読んでよかった本が受賞される賞です。
本好きの書店員が選ぶからこそ、どの作品を読んでも、「面白くなかった」なんて思うことはありません。

また「流浪の月」は2022年に映画化もされているんです。

「流浪の月」のAmazonレビューは高い☆5と4で85%

僕がこれまでに読んだ本で比べると、「6人の嘘つきな大学生」が☆5と4で90%ですので、それらとそん色ないほどの高評価です。

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僕だったら「流浪の月」は☆4.5くらいをつけます。
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「流浪の月」のあらすじ

小学生で母親に捨てられた更紗は、男子大学生の文のもとへ行き、自由に暮らした。
しかしそれは世間では誘拐事件として扱われてしまった。
お互い離れ離れになった15年後、お互いが再会する話。

ちなみに恋愛小説ではありません。

「流浪の月」の感想

レビューサイトなどを見ると、恋愛小説としてとらえている方がいましたが、これは絶対に恋愛とは言えないと僕は思います。

更紗と文のお互いが「世の中の普通」とは違う居場所を相手に求めている関係であり、決して恋愛関係ではないと思います。

「事実」と「真実」は違うと感じさせる本

どうしてもニュースやネットで見る事実は、自分の中で常識的な範囲で解釈していると感じさせます。

そういった「ねじ曲がった真実」によって苦しむ人たちがいるということを知ることができます。

「普通」を良かれと思って押し付けることの罪深さ

この本では、当たり前のように思っている「普通」を、気づかないうちに相手に押し付けている
ことが度々描写されます。

それが主人公たちにとっては暴力的で苦しいことであり、読んでいてとてもつらいです。

最終的には前向きなあらすじですが、その描写の数々に心がえぐられます。

暗い気持ちにならざるを得ません。

また「流浪の月」と同じく、「世の中の普通」に苦しむ作品は、朝井リョウ「正欲」でも感じることができます。

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流浪の月の感想のまとめ

それでは最後に、流浪の月の感想についてまとめます。

総評 ☆4.5
読後のすっきり度 ☆3
憂鬱度 ☆5
他人に薦めたい ☆3

他人に薦めたいかというと「人による」と思います。

小説を読むのが好きな人にはおすすめですが、本を読んでこなかった人がこれを1冊目にするにはハードルが高そうな印象です。

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以上!mochioでした。

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この記事を書いた人

mochioのアバター mochio 社会人ブロガー

国公立の大学院修了後、町の工場へ就職した30歳の社会人。
大学での研究生活が縛りに縛られていたため、社会人になってからは興味を持ったものにはすぐに飛びつくようなる。
現在はサウナと読書が生きがい。
当ブログは、日常にあるものをちょこちょことレビューしていくブログです。

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