こんにちは。mochioです。
2021年ノンフィクション本 本屋大賞ノミネート作品「あの夏の正解」を読みましたので、簡単な内容のまとめと感想を書いていきます。
2020年コロナウイルスにより、
甲子園という目標がなくなった高校球児のドキュメンタリー本。
正解を求めて、監督・選手の苦悩と前を向く明るさが伝わってくる良著でした。
本書をおすすめしたい人
- 高校生
- 野球好き・夏の甲子園を見ている人
- 先生など指導者
googleで「あの夏の正解」と検索すると「読書感想文」という候補がでてきますので、高校生の読書感想文にも選ばれていることがうかがえます。
まさにコロナ時代を生きる若者の本なので、高校生の読書感想文にはもってこいでしょう。
あの夏の正解 紹介文
「このまま終わっちゃうの?」。二〇二〇年、愛媛の済美と石川の星稜、強豪二校に密着した元高校球児の作家は、彼らに向き合い、“甲子園のない夏”の意味を問い続けた。退部の意思を打ち明けた三年生、迷いを正直に吐露する監督……。パンデミックに翻弄され、挑戦することさえ許されなかったすべての人に送るノンフィクション。
あの夏の正解 内容まとめ
元桐蔭学園の補欠で甲子園を目指していた著者(早見和真)が愛媛県 済美高校と石川県 星稜高校の二校を取材した記録もとにした本です。
本書では、甲子園の中止が発表された5月から最後の大会が行われる8月までの3か月間の選手・キャプテン・監督の心境について取材しています。
済美高校と星稜高校の最終試合までの3か月間
愛媛県 済美高校は、甲子園にはつながらない県大会の出場
石川県 星稜高校は、県大会と前年度甲子園決勝で敗戦した履正社高校との親善試合
で高校野球を終えることになります。
魅力的なポイント
本書の魅力的なポイントは以下の通り、
- 甲子園がなくなったことによる魔法と洗脳が解けた選手たちが次に見えるものとは
- 野球をやめるのか・最後まで続けるのかによるチームのまとまり
- 野球を楽しむメンバーとチームを背負うことを知った補欠メンバー
- 「かわいそう」はメディアの作り上げたもの
これらが高校生・監督の立場から等身大で見えてきます。
あの夏の正解 感想
まず読了後に思ったことは、登場する高校生の選手たちは、なんて大人で自分やチームのことを考えてきているんだということでした。
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高校卒業10年たった僕よりもしっかりしていてだいぶ大人です。
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それだけ2020年の夏は、高校生たちを成長させてくれたことなのでしょう。
メディアが一方的に作り上げてきた「甲子園のなくなった高校生=かわいそう」というイメージは払拭されました。
選手一人ひとりが、もがき苦しみながらも前を向こうとした結果、甲子園がなくなったからこそ見える景色があるということがわかります。
彼らの見た景色に対してかわいそうなんて言葉はありえません。うらやましいです。
今後「この夏の正解」を探そうと成長してきた彼らは、自身の人生をもって「あの夏の正解」を見せてくれることでしょう。
さいごに
本記事は「あの夏の正解」のまとめと感想の記事になります。
本書を読むと、2020年の夏はどれだけ普通ではない夏だったかがわかります。
普通じゃない環境の中でも人は成長することはできるのです。
また、本書では元星稜高校野球部で現東京ヤクルトスワローズの内山壮真選手の高校時代を垣間見ることができます。
内容もすっきりと読みやすく、ジーンと感動できる本ですので、気になった方はぜひとも本書を手に取ってみてはいかがでしょうか。
mochioでした。