【言語化するための小説思考】伏線は存在しない!?小説家の思考回路を読みける超有益な本【★4.0】

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こんにちは。mochioです。

今回は、小川哲 著の「言語化するための小説思考」を読みましたので、おすすめ度とちょっとだけ感想を書いていきます。

おすすめ度は★4.0です。
2025年。やっといい本に出会えた…

それでは本文

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目次

「言語化するための小説思考」の概要

書籍情報

著者

小川 哲
直木賞作家。代表作に『ゲームの王国』『地図と拳』『君のクイズ』『火星の女王』など。2015年にSF作家としてデビューし、短期間で数々の文学賞を受賞。

出版社

講談社

刊行日

2025年10月23日

形式

新書(192ページ)

目次

  • まえがき
  • 1  小説国の法律について
  • 2  小説の「勝利条件」
  • 3  知らない世界の話について堂々と語る方法
  • 4  「文体」とは何か
  • 5  君はどこから来たのか、君は何者か、君はどこに行くのか
  • 6  小説はコミュニケーションである
  • 7  「伏線」は存在しない
  • 8  なぜ僕の友人は小説が書けないのか
  • 9  アイデアの見つけ方
  • 10 小説ゾンビになってわかったこと
  • 11 小説の見つけ方
  • 12 本気で小説を探しているか
  • あとがき
  • 小説「エデンの東」

あらすじ


小説ーーそれは、作者と読者のコミュニケーション。
誰が読むのかを理解すること。相手があなたのことを知らないという前提に立つこと。
抽象化と個別化、情報の順番、「どこに連れていくか」を明らかにする……etc.
小説家が実践する、「技術」ではない、「考え方」の解体新書。

言語化するための小説思考

「言語化するための小説思考」のおすすめ度は★4.0

「言語化するための小説思考」のおすすめ度は★4.0です。

おすすめ度は以下の基準で決めています。

おすすめ度の基準
★5

絶対に読め

★4

優先的に読め

★3

時間があれば読め

★2

読まなくてもよい

★1

時間の無駄

私の主観で考えているため、面白い本が★5とは限りません。

mochio

人が死ぬ描写のある作品は苦手なので、面白くても★は低くなってしまいます。

\詳しくはこちら!/

この著者の小説は以前にも読んでいたのですが、エッセイ調のものは初めて読んだので、期待大で読みました。

そのときの記事は↓

いやぁー、2025年も終盤になり、ようやく今年読んでよかった本ができましたよ。

この本は、小説を書きたいと思っている人・小説家は頭でどうやって小説を作り上げていくかを解説している本です。

そんな本これまでありましたか?私は知らなかったです。

小説の「何を書くか」「どのように書くか」を解説していますが、小説だけでなく、日常的に文章を書く人におすすめの本だと思いました。

個人的に面白かったところ

個人的に面白かったところを2点紹介します。

  • 伏線は存在しない
  • 知らない世界の話について堂々と語る方法

伏線は存在しない

「まさか、あれが伏線になっていただなんて!」小説を読んでいると、こういう場面に出くわすことがよくありますよね。もちろん私もその中の一人なんですけど。

著者は「伏線」という言葉が嫌いだそうで。

小説の文章は一義的な意味だけでなく、その後の展開を暗示させるものでないといけないという主張である。

つまり、任意の文章が伏線として機能していなければ、その文章は小説にならないのだ。

言語化するための小説思考

「展開を暗示させない情景描写は不要である」ということですべての文章が伏線と成りうるってことですね。

つまり、小説の文章って洗練に洗練を重ねた磨かれた文章ってことだと受け取りました。

そりゃ、すべての文章が幅広く展開を暗示させるものであれば伏線なんて存在しないよね。

目からウロコです。

知らない世界の話について堂々と語る方法

この小説は私のことについて書いている

小説を読んでいるとこういう場面に出くわすことがちょこちょこあります。しかし、どうしてこんなに解像度高く世界を描いているのだろう。

そんなことを、小説を読むとよく思っていました。

その答えは「抽象化と個別化」にありました。

まず、自分の目でしっかりと世界を見る。見えた世界を抽象化し、別の世界に置き換えて個別化する。

言語化するための小説思考

こういった作業を小説家の頭の中で行っているそう。これが上手く働くと、「普遍性」を獲得できるそうです。

「この小説は私のことについて書いている」というのも、「抽象化と個別化」によって得られた「普遍性」ということだそうです。

と、なると小説の種となるものって、そこらじゅうにいっぱいあるんじゃね?と思えてきました。しかしそれを言語として抽象化するのが難しい。

小説家ってスゲーな。と思わされる内容でした。

終わりに「2025年やっといい本に出会えた」

今回は、「言語化するための小説思考」についてのおすすめ度と感想について書いていきました。

今年もちょこちょこ本を読んではいたんですが、満足度の高い本に出会えていませんでした。そしてようやくこの本に出会えた!って感じです。

この本は小説の書き方を扱った本ではありますが、私のようなブログを書いている人間にとってもとてつもなく勉強になった本でした。

そこいらに売られている文章術の本を買うよりもずっとおすすめです。

以上!mochioでした!

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