こんにちは。mochioです。
本日は浅倉秋成の就活ミステリー「6人の嘘つきな大学生」を読了しましたので、感想を書いていきます。
普段ミステリーものを読まない僕でも読みやすく、非常に面白い作品でした。
「6人の嘘つきな大学生」の概要
「6人の嘘つきな大学生」は就職活動とミステリーを組み合わせた小説で、2022年本屋大賞ノミネート作品のひとつです。
他にノミネートされた作品として、朝井リョウの「正欲」があります。
「6人の嘘つきな大学生」のAmazonレビューは☆5と4で90%
☆5つと☆4つで90%を占めており、とても評価の高い作品です。
僕は、☆4.8くらいをつけたいです。
「6人の嘘つきな大学生」の印象に残ったレビュー
そんなに面白いのか?と疑問を呈しつつ読書。数ある伏線に、あっという間に引き込まれ2日間で読了。就活から数年経った人にオススメです。
「6人の嘘つきな大学生Amazonレビューより」
僕も数ある伏線に踊らされ、一気に読み進め、4時間で読み終わりました。
このレビューでは就活から数年たった人にオススメとレビューされていますが、読む時期は選ばないと思います。
就活を経験しているひとならいつでもオススメかと。
「6人の嘘つきな大学生」のあらすじ
成長著しいIT企業「スピラリンクス」の最終選考。最終に残った六人が内定に相応しい者を議論する中、六通の封筒が発見される。そこには六人それぞれの「罪」が告発されていた。犯人は誰か、究極の心理戦スタート。
就職活動を題材としたミステリー小説ですが、内容としては、ミステリーにとどまらず、就職活動という制度について疑問を投げかけている作品です。
究極の心理戦というのは少し過剰表現かもしれませんが・・・
登場人物は6人
IT企業「スピランクス」の最終選考に残った大学生6人とスピランクスの人事
物語の前半では、大学生6人が採用枠1つをめぐって、お互いの探り合いをします。
いくつもの伏線が潜んでいますので、注意深く読むと面白いかもしれません。
物語の前半の最後には事件の犯人も判明し、1枠あった内定者も決まります。
物語の後半では、その事件から数年後を描いており、当時の種明かしがされていくという内容です。
ここで、いくつもの伏線が綺麗に回収されていきます。
圧巻の伏線回収です。
「6人の嘘つきな大学生」の感想
6人の嘘つきな大学生の感想は、「おもしろかった!」の一言につきます。
きっちり事件が解明され、読了後はちょっと切ない気持ちにはなりました。
ちょっと中だるみな読んでて退屈な部分が出てくると思いますので、そこはちょっとマイナスポイントです。
ミステリー小説として「いいものを読んだ」という感想
「6人の嘘つきな大学生」はミステリー小説として、優れたものだと思います。
- 明らかに伏線だと分かるもの
- 気が付いたら伏線になっていたもの
この2つが前半の事件パートにたくさん散りばめられております。
そして後半の真相のパートには、これらの伏線を見事きれいに回収してしまいます。
おぉ~。なるほどーーー
って何度も何度もなりました。
読者を裏切る仕掛けを作ってくれているので、何度も裏切られます。
就職活動という制度について考えるきっかけにもなる
本書では、事件があって真相がある「ミステリー」本ではありますが、
「就職活動」という日本独自のシステムについて考えるきっかけを与えてくれます。
就職活動によって、優秀な学生を選抜することはできるのか?
こういう問いかけを与えてくれます。
人はどんな人でも良い面と悪い面があるがあるので、それを見抜くのは難しい。
たった30分ばかしの面接で見極めるなんて不可能である。
本著ではこういった意見が出てきます。
みなさんはどう考えるでしょうか?
おわりに
今回は浅倉秋成「6人の嘘つきな大学生」の感想について書きました。
本書は書店員が本の評価する「2022年本屋大賞」にノミネートされた本でもあります。
ミステリー小説を読むことがなかった僕ですが、とても読みやすくておもしろく、一気読みしてしまいました。
同じ本屋大賞のノミネートで「正欲」は読みましたが、この2冊を比較すると、個人的に「正欲」に軍配が上がりそうです。
以上、mochioでした。