こんにちは。mochioです。
困っている人「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」って話題みたいだけど、結局どんな内容なの?先に要約だけサクッと知りたい。
今回は、新井紀子「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」を読み終えました。
この記事では、内容の要約とあらすじ、感想をまとめていきます。



「ビジネス書大賞2019」で大賞を受賞した本ですね。
それでは本文。
AIの技術解説以上に、後半の読解力調査の
衝撃が強く印象に残る一冊でした。
「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」の概要
| 著者 | 新井紀子 |
|---|---|
| 発売日 | 2018年2月2日 |
| 出版社 | 東洋経済新報社 |
| ページ数 | 288ページ |
| 受賞歴 | 第66回日本エッセイスト・クラブ賞(2018年)/ビジネス書大賞2019 大賞 |
あらすじ
東ロボくんは東大には入れなかった。
Amazon.co.jp「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」より引用
AIの限界――。しかし”彼”はMARCHクラスには楽勝で合格していた。
これが意味することとは何か? AIは何を得意とし、何を苦手とするのか?
AI楽観論者は、人間とAIが補完し合い共存するシナリオを描く。
しかし、東ロボくんの実験と同時に行われた全国2万5000人を対象にした読解力調査では恐るべき実態が判明する。
AIの限界が示される一方で、これからの危機はむしろ人間側の教育にあることが示され、その行き着く先は最悪の恐慌だという。
では、最悪のシナリオを避けるのはどうしたらいいのか?
最終章では教育に関する専門家でもある新井先生の提言が語られる。
著者「新井紀子」について
- 国立情報学研究所 情報社会相関研究系 教授/社会共有知研究センター センター長
- 一般社団法人「教育のための科学研究所」代表理事・所長
本の目次
第1章 MARCHに合格――AIはライバル
- AIとシンギュラリティ
- 偏差値57.1
- AI進化の歴史
- YOLOの衝撃――画像認識の最先端
- ワトソンの活躍
- 東ロボくんの戦略
- AIが仕事を奪う
第2章 桜散る――シンギュラリティはSF
- 読解力と常識の壁――詰め込み教育の失敗
- 意味が理解しないAI
- Siri(シリ)は賢者か?
- 奇妙なピアノ曲
- 機械翻訳
- シンギュラリティは到来しない
第3章 教科書が読めない――全国読解力調査
- 人間は「AIにできない仕事」ができるか?
- 数学ができないのか、問題文を理解していないのか?――大学生数学基本調査
- 全国2万5000人の基礎的読解力を調査
- 3人に1人が、簡単な文章が読めない
- 偏差値と読解力
第4章 最悪のシナリオ
- AIに分断されるホワイトカラー
- 企業が消えていく
- そして、AI世界恐慌がやってくる
おわりに
「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」の内容を要約
本書の内容を簡単にまとめると、以下の通りです。
- AIはすでに私立大学のMARCH(明治・青山学院・立教・中央・法政)に合格できるレベルの技術に達している
- しかしAIが人間の能力や知能を超えることは不可能である
- なぜならAIは文章の意味を理解する読解力を持たず、それこそがAIの弱点である
- 全国の高校生を対象にした読解力調査で、日本の高校生の半数はAIよりも読解力がなく、教科書の文章を理解できていないことが判明した
AIは「MARCH合格レベル」まで進化しているが、東大には届かない
東京大学合格を目指す人工知能プロジェクト「東ロボくん」は、東大合格には届かなかったものの、MARCH(明治・青山学院・立教・中央・法政)レベルの大学には楽勝で合格できる偏差値に達しました。
AIはすでに私立大学のMARCHクラスに合格できるレベルの技術に達している、というのが本書の出発点です。
AIが人間を超えられない理由は「読解力」の欠如
一方で本書は、AIが人間の能力や知能を超えることは不可能だと結論づけています。
理由は、AIが文章の意味を理解する読解力を持たないからです。
ビッグデータの中の論理と確率・統計が基本になっているAI技術は、人間を超える「シンギュラリティ」には到達しないと丁寧に解説されています。
全国2万5000人調査でわかった「教科書が読めない」実態
東ロボくんの実験と同時に行われた、全国2万5000人を対象にした読解力調査でわかったのは、日本の高校生の半数がAIよりも読解力がなく、教科書の文章を理解できていないという実態です。
3人に1人が簡単な文章を読めていないという結果も示されています。
本書が警鐘を鳴らす「最悪のシナリオ」
最終章では、読解力を必要としない仕事からAIに置き換えられていき、働き手はいるのに仕事はAIに奪われてしまう「AI世界恐慌」が起こりうるという最悪のシナリオが提示されます。
そのシナリオを避けるための提言は、教育の専門家でもある著者・新井紀子氏が最終章で語っています。
「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」はこんな人におすすめ
読了時間は7時間ほどでした。
- AIについて興味はあるが、よく知らない方
- AIに仕事を奪われるのではないかと不安な方
- 高校生、もしくはこれから子育てをする方



上のどれにも当てはまらなくても、読んで損はない一冊だと思います。
「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」を読んだ感想
内容は、AI技術に関する説明と、高校生の読解力調査の結果・考察という2つのパートに分かれています。
AI技術の説明はやや読み応えがある
新聞やニュースである程度AIの動向を追っている人にとって、前半のAI技術パートはやや読み進めるのに骨が折れる内容です。
衝撃的だったのは、後半の読解力調査の結果です。
あまりにも日本人の読解力がないことに驚きました。
また、読解力の有無は読書習慣とは関係ないとも述べられています。
どうすれば読解力が上がるのか、本書では明かされない
では、どうすれば読解力が上がるのか。
本書ではその具体的な方法は紹介されていません。
著者自身も「わからない」と述べています。
そのため、自分や自分の子どもの読解力をどう上げていくか、読みながら考えさせられました。
著者の次の著書「AIに負けない子どもを育てる」に、その答えがありそうです。
いずれ読んでみようと思います。
高校生の読書感想文にもおすすめしたい一冊
本書で紹介されている読解力調査は高校生を対象にしているため、いま高校生の方には読書感想文の題材としてもぴったりだと思います。
難しい文章が使われているわけではなく、半日ほどで読める本でもあります。
僕が高校生のときに読みたかった本だなぁと思ったくらいです。
僕が高校生だったのは、AIなんてまだ話題になっていない、ガラケーの時代でした(笑)



いやー、これはおすすめですね!
以上!mochioでした!









