こんにちは。mochioです。
私は中学生のころから10年以上、紙のノートに日記を書き続けてきました。書き方の記事も書いているくらいには、日記が好きな人間です。

ところが、ここ5年ほどはまったく続きませんでした。毎年1月に数千円の手帳を買っては、2月、3月には手が止まる。そしてまた翌年、懲りずに新しい手帳を買う。この繰り返しです。
原因はハッキリしていて、書くのが面倒くさいから。1日10分から20分、机に向かう時間がどうしても作れませんでした。
そんな私が、今は1ヶ月毎日、日記を書き続けています。しかも1日600文字ほど。
やったことは、音声入力の日記アプリを自分で作っただけ。スマホに喋るだけで、AIが文字にして、読める形に整えてくれます。パソコンの起動を待つ数十秒で、その日の日記が終わります。
この記事では、10年以上紙に書いてきた私が、なぜ自作アプリにたどり着いたのかを、体験談として書いていきます。
それでは本文。
10年書けていた日記が、続かなくなった理由は「時間」

続かなくなった理由は、時間です。
紙に日記を書こうとすると、どうしても10分から20分はかかります。
学生のころは、それが苦になりませんでした。時間はいくらでもあったので。(勉強時間?そんなの知らねぇZE☆)
でも今は子育て中。自分のために使える時間は、削りに削って捻出するものになりました。しかも、やりたいことは日記だけじゃない。本も読みたいし、サウナにも行きたい。ブログだって書いていきたい。
限られた時間の奪い合いの中で、日記の優先順位は低く、毎回負けていました。
ご存知のとおり、この「明日」は永遠に来ません。
意志が弱いわけじゃない、と言いたいところですが、まあ弱いんでしょうね。ただ少なくとも、意志だけでどうにかしようとして5年失敗したのは事実です。
だから今回は、手軽さを最優先にすると決めました。
「日記は打つと続かない」を、声で解決した

私は以前、日記の書き方について記事を書きました。その中で、はっきりこう主張しています。
私はスマホに日記を書くことはおすすめしません
https://mochimochimochio.com/archives/878
ただ、言い訳ではなく本心として、あの主張は今でも正しいと思っています。
スマホのフリック入力で長文を打つのは、やっぱり面倒くさい。あの小さな画面を指でつつきながら600文字を書ける気は、今もまったくしません。
でも、ひとつだけ見落としていたことがありました。私が否定していたのは「日記を書くこと」ではなく、「指で打つこと」だったんです。
「打つ」と「喋る」は、まったくの別物だった。
指でポチポチ入力する動作と、口で喋る動作。同じことをしているようで、この2つはやっていることがまるで違います。喋るのは、驚くほど負担がありません。
ちなみに私の場合、喋る先はスマホのときもあれば、パソコンのときもあります。
スマホのメモ帳に音声入力してアプリに貼り付けたり、パソコンのアプリに直接喋ったり。その日次第です。
スマホかパソコンかは、本質じゃなかった。「打つ」のをやめて「喋る」に変えただけで、日記は続くようになりました。
音声入力に気づいたきっかけは、日記ですらなかった
私が音声入力の楽さを知ったのは、日記がきっかけではありません。
最近、ChatGPTやGeminiといったAIに質問することが増えました。ただ、あれって聞きたいことを文章にするのが地味に面倒なんですよね。
キーボードを打つのも、スマホで入力するのも、だんだん億劫になってくる。それで、試しに喋って入力してみたんです。
喋るだけで、勝手に文字になっていく。しかも自分が思っていたより、ずっと正確に。ちょっとちぐはぐな喋り方をしても、AIがきちんと理解してくれる。
そこで思ったわけです。
mochioこれ、日記でもいけるんじゃないかと。
欲しいアプリがなかったので、自分で作ってみた


そうと決まれば、あとはアプリを探すだけ。…と思ったのですが、これが見つからないんですよね。
音声入力できるメモアプリは、たくさんあります。でも私が欲しかったのは、喋った内容をAIが読める文章に整えてくれて、なおかつ将来的に文庫本の形で出力できるもの。
そんな都合のいいアプリ、ありませんでした。
使ったのはClaude CodeとVSコード。やったことといえば、AIに音声入力で「こういうのが欲しい」と喋りかけ続けただけです。期間は3日ほど。苦戦したところは、ほぼありません。
繰り返しますが、私はプログラミングを一切やったことがない人間です。それでもできてしまいました。
作ったのはこんなアプリ
できあがったアプリの機能を、ざっと紹介します。
| 音声入力 | 喋った内容を貼り付けるだけ |
|---|---|
| AI整形 | 「えーと」などのノイズを削り、読める文章にする |
| 紙の日記の取り込み | 写真を撮ると文字を読み取ってデータベースに保存 |
| ハイライト機能 | 週ごと・月ごとに振り返れる |
| PDF出力 | 1年分を文庫本サイズで出力(文庫化はこれから) |
| ローカル暗号化 | データは自分のパソコンの中だけ。クラウドには上げない |
盛りだくさんに見えますが、やりたかったことは単純です。喋るだけで日記が残って、あとで読み返せる。それだけ。
ちなみに、配布や公開の予定はありません。調べてみたらいろいろ障壁がありそうだったので、面倒くさくなってやめました。
パソコンの起動を待つ数十秒が、日記の時間になった
そして今回、一番お伝えしたいのがこれです。
パソコンの電源ボタンを押してから、実際に使えるようになるまで。あのアイドリングみたいな数十秒、ありますよね。そこが、日記の時間になりました。
流れはこんな感じです。
- パソコンの電源ボタンを押す
- スマホを手に取って、今日あったことを喋る
- パソコンが起動し、自作アプリに喋った内容を貼り付ける
- AIで読める文章に整形して保存
もちろん、この時間じゃなくても構いません。私は車の中で一人のときにも喋っています。要するに、両手が空いていなくても、机がなくても書けるということです。
これが紙のノートだったら、机に向かって、ペンを持って、10分〜20分。この差はとてつもなく大きいです。
だがしかし、音声入力の日記には弱点がある


ここまで良いことばかり書いてきましたが、音声入力の弱点も書いておきます。
- 話がまとまらない(考えを整理しないまま喋るので当然です)
- 思考の深さが足りない
紙にペンで書いていたときは、書きながら考えが整理されていく感覚がありました。この感覚は音声入力にはありません。ダラダラ喋ったものが、ダラダラ文字になるだけです。
ここは、ちょっと寂しい点ではあります。紙の日記にあった良さは、確かに失われました。
それでも、私は音声入力を選びます。
理由はシンプルで、深く書けない日記より、書かれなかった日記のほうがずっと問題だからです。
白紙のページには、何も残りません。
ダラダラした600文字には、その日があったことが残ります。5年間白紙を積み上げてきた人間としては、こちらのほうが100倍マシです。
AIに「脚色するな」と指示した理由


アプリを作るとき、こだわった点がひとつあります。
最初に作ってもらったバージョンは、AIが文章をいい感じに整えてくれるものでした。読みやすいし、文章としては明らかに上手い。でも、読んだ瞬間にこう思いました。
きれいに整えられた文章は、他人が書いた読書感想文みたいでした。10年後に読み返して面白いのは、絶対にこっちじゃない。
そこで、AIの役割はこの範囲に限定しました。
- 「えーと」などのノイズになる言葉を削る
- 話が前後した箇所の順番を、少しだけ整える
- 勝手な解釈や装飾は加えない
それ以上のことはさせません。言い回しも、語彙も、喋ったそのままです。
実はこれ、以前の記事で書いた「日記は飾らない」という自分のルールとまったく同じでした。マスキングテープで飾るのも、AIで文章を飾るのも、本質は変わらないということですね。
これまで書いた紙の日記は、押し入れ行きにした


気になる人もいると思うので書いておくと、紙との併用はしていません。完全に移行しました。
ただし、今年紙に書いた分については、写真を撮って読み取り、データベースに入れています。
じゃあ10年分の過去の日記は?というと、こちらは入れていません。
ここで完璧を目指すと、また続かなくなりますからね。10年以上使ってきたキャンパスノートや手帳は、箱にしまって押し入れ行きです。
ちなみに、アプリのデータはすべて自分のパソコンの中だけに、暗号化して保存しています。クラウドには一切上げません。
これも以前の記事に書いた「誰にも見せない・存在も知らせない」という原則から来ています。日記は他人に読まれた瞬間、自分のものではなくなりますからね。
これから作りたいのは「1年1冊の文庫本」


私がこのアプリで最終的にやりたいのは、1年分の日記を1冊の文庫本にすることです。
1日600文字。文庫本の1ページがちょうどそのくらいなので、1日1ページ。365日で365ページ。分量としては、ちょうどいい厚さの本になります。
PDFで出力するところまでは、すでに作りました。あとは印刷して製本するだけです。
もちろん、誰かに見せるつもりはなく、完全に自分だけのもの。いつ読み返すかも決めていません。ただ、本棚に自分の1年が並んでいくというのは、想像するだけでちょっとワクワクします。
ハイライト機能を付けたのも同じ理由です。日記って、書いても意外と読み返さないものなので、軽い気持ちで見返せる入り口が欲しかったんですよね。
5年間、毎年手帳を買っては挫折してきました。そのたびに「今年こそ意志を強く持とう」と思っていました。
でも違いました。問題は意志ではなく、10〜20分という手間のほうだったんです。
手軽さを最優先にした結果、今のところ1ヶ月、毎日続いています。喋るだけなので、続けている実感すらほとんどありません。
- 日記が続かないのは、意志力ではなく手間が原因かもしれない
- 「打つ」と「喋る」はまったく別物。デバイスは関係ない
- 深く書けない日記より、まったく書かれない日記のほうが問題
日記が続かなくて悩んでいる人は、一度スマホに向かって喋ってみてください。指で書くのは面倒でも、喋るのは驚くほど楽ですよ。
そして、欲しいものがなかったら作ってしまうのもアリです。



プログラミング未経験の私でも、3日でできましたしね。
以上、mochioでした!









