こんにちは。mochioです。
子育て世代のあなたは、こんなこと考えていませんか?
- ただいま絶賛子育て中なんだけど、何が子供の将来にとってよいのか分からない…
- どうしたら、大人になっても困らないようなスキルを身に着けてくれるの?
こんなことを考えている人におすすめの記事です。
今回は、中室牧子さんの著書「科学的根拠(エビデンス)で子育て 教育経済学の最前線」の内容を紹介し、私の感想とおすすめ度を書いていきます。
#読了
— mochio@メンタル安定 (@moch1_mochio) May 8, 2025
子育て世代だし、子供も自我が芽生えてきたころだし、Amazonで1位だし、読んでみた。 pic.twitter.com/soEapdH20D
この本では、子育てについて実験したデータをもとに、何が子供にとって良いことなのかを解説した本になります。
子育てに正解はないけれど、科学的なヒントは子育てにとても役に立つことができるでしょう。
それでは本文

科学的根拠(エビデンス)で子育て 教育経済学の最前線の目次
目次一覧
はじめに 子育てにかかるお金はどんどん高くなっている
- 子育てに成功した親の話はアテにならない
- 「データ」を使えば、教育・子育ての効果がわかる
- 成績よりも受験よりも「学校を卒業したあと役に立つ」教育こそ重要
- 信頼できる「エビデンス」で、あなたの子育てを助けます
第1章 将来の収入を上げるために、子どもの頃に何をすべきなのか?
- 将来の収入を上げるために、子どもの頃にやっておくべきことベスト3
- スポーツをすることは将来の収入を上げる
- 理由1 採用で有利になる
- 理由2 忍耐力やリーダーシップが身に付く
- スポーツをしても勉強はおろそかにならない
- スポーツの良い効果は女子のほうが大きい
- スポーツをすると欠席が減り、自尊心が高まる
- リーダーになることも将来の収入を上げる
- リーダーになると将来の採用や就職で有利になる
- リーダーになると学力や学歴も高まる
- リーダーシップは「才能」ではなく、習得できる「スキル」である
- コラム 偏差値の高い学校に行くと、将来の収入は上がるのか?
- 将来の収入を上げるために、子どもの頃にやっておくべきことベスト3
- スポーツをすることは将来の収入を上げる
- スポーツをしても勉強はおろそかにならない
- スポーツの良い効果は女子のほうが大きい
- スポーツをすると欠席が減り、自尊心が高まる
- リーダーになることも将来の収入を上げる
- リーダーになると将来の採用や就職で有利になる
- リーダーになると学力や学歴も高まる
- リーダーシップは「才能」ではなく、習得できる「スキル」である
- コラム 偏差値の高い学校に行くと、将来の収入は上がるのか?
第2章 学力テストでは測れない「非認知能力」とは何なのか?
- 学力テストの点数は将来の収入のほんの一部しか説明できない
- 「非認知能力」は心理学や認知科学で長年研究されてきた
- 非認知能力は中年以降にこそ重要
- 非認知能力は結婚や寿命とも関連している
- 非認知能力は学力を伸ばすが、その逆は起こらない
- 将来の収入を上げる3つの非認知能力
- 非認知能力1 忍耐力 ── 成績、貯蓄、健康が良い傾向
- 非認知能力2 自制心 ── 借金、病気、薬物依存と関連
- 非認知能力3 やり抜く力 ── 仕事や結婚生活を定着させやすい
- 最近になればなるほど、非認知能力の重要性が増している
- コラム どうやって「非認知能力」を測るのか?
第3章 非認知能力はどうしたら伸ばせるのか?
- 音楽や美術は非認知能力を伸ばす
- 「好奇心」を伸ばすことに成功した授業
- 好奇心が高まると知識が定着し、学力も上がる
- 学校で他者に対する「思いやり」を育む
- 生徒の非認知能力を伸ばせる「先生」がいる
- 学力と非認知能力の両方を伸ばせる先生は少ない
- どういう先生が非認知能力を伸ばせるのかはまだわかっていない
- コラム 「やり抜く力」は伸ばせるのか?
第4章 親は子育てに時間を割くべきなのか?
- 子育て世代の「時間貧困」は深刻
- 学歴の高い母親ほど、子育てに時間をかけている
- 時間投資の効果は子どもの年齢が小さいときのほうが大きい
- 子どもの成長とともに、親よりも子ども本人の時間投資が重要になる
- 子どもと過ごす時間の質を高め、学力を上げたパンフレット
- 祖父母と同居すると、孫のコミュニケーション力が上がる
- 祖父母と同居すると、孫の学力も上がる
- でも、祖父母は保育所の代わりにはなれない
- 弟妹は兄姉からの情報を頼りに学校を選ぶ
- 第1子は第2子よりもデキがいい
- 第1子が有利になることを示す4つの仮説
- 仮説1 親の時間投資に差があるから
- 仮説2 非認知能力に格差が生じるから
- 仮説3 親のしつけに格差があるから
- 仮説4 予想外の妊娠だったケースが多いから
- 1人っ子にもデメリットがある
- コラム 「早生まれ」は損をするのか?
第5章 勉強できない子をできる子に変えられるのか?
- 勉強することが苦にならなくなる3つの秘策
- 秘策1 「目標」を立てる
- 目標を立てることで、大学生の成績が大幅に改善した
- 目標の力で成績を上げるための3つの条件
- 秘策2 「習慣化」する
- 習慣化のための2つの条件
- お金で釣るのは逆効果になることもある
- 秘策3 「チーム」で取り組む
- 友だちとチームを組むことで勉強量が増える
- チームを組んでも、勉強ができる子は損をしない
- コラム 子どものウソを見破れば、学力を上げられるのか?
第6章 「第1志望のビリ」と「第2志望の1位」、どちらが有利なのか?
- 優秀な友達から受けるのは「良い影響」だけではない
- 学力の高い友人と同じグループになると学力が下がる
- 「鶏口となるも牛後となるなかれ」は正しい
- 小学校の学内順位が中学校での学力に影響する
- 小学校の学内順位は最終学歴や将来の収入にまで影響する
- 順位が子どもたちの将来に影響を及ぼすメカニズム
- 仮説1 親や教員からの扱いが違うから
- 仮説2 子ども自身の「自信」に影響を及ぼすから
- 順位は「前回と比べて」どれだけ伸びたかを伝えるのが正解
- 子どもを「深海魚」にしないために、親にできることはある
- 「学歴フィルター」では優秀な学生を採用できない
- コラム 自分だけが出世できないときに感じる「相対的剝奪」とは?
第7章 別学と共学、どちらがいいのか?
- 東大進学者は別学に多い
- 別学出身者の学力が高いのは「見せかけの相関」である
- 別学へ行くと学力は高くなり、女子の肥満が増える
- 男子校が有利な理由は「ロールモデル」となる同性の教員が多いから
- 女子校が有利な理由は「ステレオタイプの脅威」が生じにくいから
- 女子校に行くと将来の収入が下がり、結婚や出産の確率が下がる
- 男女を別にすると性別に対する偏見や固定観念が強まる
- コラム 教育の効果は男子と女子で異なるのか?
第8章 男子と女子は何が違うのか?
- 「女性っていうのは競争意識が強い」は間違い
- 競争心の男女差は、小学生にすでに表れている
- 競争心の男女差が進路選択や職業、収入の男女格差につながっている
- 女子校の生徒の競争心は男子と変わらない
- 女子は自分に自信がないが、勤勉で協調性が高い
- 独身女性は無意識に「妻」のように振る舞う
- 女性がリーダーに選ばれやすい選抜の方法がある
- コラム 「女性枠」を設けることは男性への「逆差別」なのか?
第9章 日本の教育政策は間違っているのか?
- 経済学的な考え方に基づいて、教育政策を考える
- 保育料の引き下げは子どもに悪影響を与えた
- 幼児教育の「質」を数値化する
- 質の高い保育所や幼稚園に通うと、小学校入学後の学力が高くなる
- 学力を重視する幼児教育の質は低い
- 親には幼児教育の質の高低を見抜けない
- 「1人1台端末」政策は子どもの学力を低下させた
- デジタル教材には子どもの学力を高める効果がある
- 「習熟度にあった指導」が学力向上の鍵
- PCに先生の代わりはできない
- PCは使えば使うほど良いというわけではない
- 結局、教員こそが教育の核である
- 善意で生み出された教育に、悪影響がないとは限らない
- コラム 政府は教育にもっとお金をかけるべきなのか?
第10章 エビデンスはいつも必ず正しいのか?
- 「もっとも重要な決定とは、何をするかではなく、何をしないかを決めること」
- 今、学校に必要なのは「手術室を1つ空けておく」こと
- 「エビデンス」を読み解く上で私たちが注意すべき4つのこと
- 注意点1 エビデンスには信頼性の「階層」がある
- 注意点2 エビデンスは合理的な判断を助ける「補助線」にすぎない
- 注意点3 エビデンスは「絶対に覆らない決定版」ではない
- 注意点4 海外のエビデンスは日本にはあてはまるとは限らない
- 世界では「リアルタイムデータ」を用いたEBPMが始まっている
- 高齢化が進む社会でも、子どもの教育投資への優先順位は高い
内容の要約
- 将来の収入を上げる教育
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- スポーツ
-
高校でスポーツをやっていた男子生徒は、卒業後11~13年後の収入が、スポーツをしなかった同級生より、4.2~14.8%高い
- リーダーシップ経験
-
高校時代にリーダーシップ経験がある人は、そうでない人よりも、卒業11年後の収入が4~33%高くなる
- 非認知能力を高める
-
リーダーシップ・責任感・社会性・やりぬく力など、学力テストやIQテストでは測れない能力を高めておくと、中年以降に効果が出る
- 非認知能力は将来の収入・キャリアに重要である
-
協調性、好奇心、思いやりを高めることで、結婚率、寿命、健康、生活満足度に関連している。
幼児期の親との関わり方(読み聞かせ、対話、遊び)や音楽・美術で育むことができる。
- 親の時間投資
-
幼児期の質の高い時間(例:本を読む、対話)は学力・非認知能力に効果がある。
非認知能力を高めることで、学力が上がるが、学力を上げても、非認知能力は高まらない。
大事なのは時間の長さではなく、質の高い時間である。
幼児期は読み書きの学力の向上を目的とするよりも、経験・体験の時間を増やした方がよい。
- 学力向上
-
具体的で達成可能な目標設定や学習意欲の高い友達の影響が学力向上に影響を与えている。
テストで何点取るのかという目標ではなく、自分でコントロール可能な勉強時間や習慣化などの目標を設定したほうが良い。
金銭的なインセンティブは短期的には効果があるが、本人の意欲・動機・関心に基づかないため、長期的にみると逆効果の可能性がある。
- 学校選び
-
学力の高い第1志望の学校で、最下位をとるのではなく、
第2志望校で上位の方が自信やモチベーションが高まるため、学力向上につながる。共学は社会的スキルが身につき、別学は学力にメリットがある。それは女性の方が顕著。
- 政策の課題
-
カナダのケベック州を例にとると、保育料無償化を無償化すると、保育士不足におちいり、教育の質の低下を招いてしまう。
日本はエビデンスに基づく政策検証が不足している。
まとめると
- 幼児期の質の高い時間投資は、その後の成長に影響を大きく与える
- 学力よりも非認知能力の向上を目標とするべきである
- エビデンスは合理的な判断をするためのサポートでしかない
という内容でした。
詳しく研究内容についてを知りたい人や、もっと具体的なことを知りたい場合は、本書を手に取ってみるとよいでしょう。

おすすめ度は★2.8
科学的根拠(エビデンス)で子育て 教育経済学の最前線のおすすめ度は★2.8です。
おすすめ度は以下の基準で決めています。
- ★5
-
絶対に読め
- ★4
-
優先的に読め
- ★3
-
時間があれば読め
- ★2
-
読まなくてもよい
- ★1
-
時間の無駄
私の主観で考えているため、面白い本が★5とは限りません。

人が死ぬ描写のある作品は苦手なので、面白くても★は低くなってしまいます。
知りたい内容とは違ったけど、良い本
私は1歳になる子供がいるのですが、自我が目覚めてきて、言うことを聞いてくれません。
そんな悩みを抱えている私が欲しかった本ではありませんでした。
大学の先生が書いた本ではなくて、保育士の先生が書いた本の方が私の需要にピッタリだったのでしょう。
将来、稼げる大人になってほしいんだ!って願っているパパママには良い本です。
研究の結果を紹介してくれるだけでなく、その結果と逆の結果となった研究も紹介してくれるので、研究における再現性や、国柄、社会情勢なども考慮する必要がありそう。
「人生における成功=収入」という違和感
この本での大部分は、「実験結果として良いもの=収入が高い」という見方をしています。
つまり「人生における成功=収入」というとらえ方ができる本です。
たしかに、収入は研究的にも一般的にも分かりやすい指標ではありますが、そこにちょっと違和感を覚えました。
もちろん、私の子供も将来お金を稼げるようになってもらいたいのですが、その前に性格がひねくれていて、人から好かれないような人にはなってほしくはありません。
そういった、マイナスなイメージをもたれないような大人になってもらいたい私にとっては「人生における成功=収入」という価値観には全面的に支持できません。
なので、いまいちこの本の内容には理解はしますが、共感はしませんでした。
と、いうことで★2.8です。
まとめ
今回は、「科学的根拠(エビデンス)で子育て 教育経済学の最前線
自分のニーズにあっていなかったので、おすすめ度はわりと低めでしたが、一般的にはとても受け入れられる内容だと思います。
Amazonのビジネス書ランキングでも1位になってるくらいですしね。
ただ、私には合わなかっただけです。



それってあんたの選書ミスじゃ・・・



うるさい!
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以上!mochioでした!