「熟柿」(佐藤正午)はつまらない?本屋大賞2位を読んだ感想とおすすめ度【★2.6】

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「熟柿」ネタバレありの感想をつらつら書いてく

結局何を伝えたかったのかが分からなかった

親子愛?生き別れた子供を想う母の姿?罪と贖罪?女性の生き直し?

ここら辺がテーマの本であると思うんですけど、設定に入り込めなかった感じです。

というのも、ストーリーが淡々と綴られていたので、読んでいて感情の上下も少なく、印象が薄かった。

本全体の4/5は、職場を転々とする話で、一体俺は何を読まされているんだ?っていう気持ちで読んでいました。

正直、読んでいてイライラする瞬間もありました。

もっとさっぱりした展開の物語が読みたかったなというのが本音です。

会社の後輩(女性)や妻(もちろん女性)が読みたいと言っていた作品だったので、女性読者に強く刺さる物語なんだろうなという印象を持ちました。

父親という立場で読むと、「会いたいなら会えばいい」なんて単純に思ってしまう自分がいて、あまり感情移入できなかったです。

人物描写にツッコミどころがあって腑に落ちない点があった

息子と同級生の女の子って、幼稚園だか保育園で主人公と会って、その後会ったのって高校生だよね。

幼稚園の時に一度衝撃的な出会いをしたとしても、高校生になったときに主人公の顔を覚えているのかってところも怪しいし、なんか馴れ馴れしく主人公と会話できているのも不自然な気がする。

mochio

細かい部分ではあるんですが、こういうところが引っかかると、物語への没入がふっと途切れてしまうタイプなので、モヤモヤしてました。

「本に伏線はない、すべての文章に意味がある」という読み方でも拾いきれなかった描写

以前読んだ小川哲さんの本「言語化するための小説思考」に「本には伏線など存在しない。すべての文章が意味を持っている」という趣旨の話が書かれていました。(正確な引用ではなく、内容としての要約です)。

この考え方をもとに読み進めても、冒頭で主人公の叔母が熟した柿をこっそりすすっている描写が、何を意味しているのかが最後まで分からなかったです。

ミステリーを好んで読んでいた時期もあったため、

この柿を食べる描写は
絶対に重要な意味がある!

と身構えて読んでいたんですが、腑に落ちないまま終わってしまいました。

主人公が弾いてしまったおばあさんは柿を大量に抱えていたなんて描写もよく分からなかったし。

罪と向き合うっていうところで考えたらおばあさん側の親族が出てきてもおかしくないはずなのにバッサリとカット。

服役を終えた人間には、その先の描写はもう必要ないという判断なのかもしれない、と自分なりに想像してはみました。

感想まとめ

  • 犯罪をきっかけに生き別れた息子を想い続ける母親の物語
  • 罪の意識と、周囲からの排除を受けながら職場を転々とするけれど、「時が熟せば」自分の道が見えてくる、というのが全体を通した読後感
  • 感情がジェットコースターのように上下する展開を好む自分にとっては、終始ゆるやかな下り坂を歩いているような感覚だった

上記より、個人的なおすすめ度は低めです。

本屋大賞2026年ノミネート作品を3冊、「イン・ザ・メガチャーチ」「暁星」、そして「熟柿」を読んできました。

この3冊を比較した記事はまた別の記事へ書いています。

以上!mochioでした!

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